6⃣ HAYASE BLOG

映画『国宝』を観た感想。これは、本物だった。

先日、話題の映画『国宝』を観てきました。

月曜の朝9時という、普通なら空いていそうな時間帯にもかかわらず、ほぼ満席

公開から3週間以上経ってるのにこの客入り、正直驚きました。

でも、映画が始まってすぐに納得。

これは、たしかに “観るべき一本” だと思う。

主演の吉沢亮、もう圧巻でした。

ただの演技じゃなく、まるで本物の歌舞伎役者がそこにいるかのような芝居。

それだけでも感動モノなのに、横浜流星をはじめとした他のキャストたちも、本当に役にピッタリで。

全体としての完成度がものすごく高いんです。

才能を持つ吉沢亮の演じる喜久雄(左)と、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎の一人息子=俊介を演じる横浜流星(右)

物語は、「才能か、血統か」という伝統芸能の世界に根付いた重たいテーマを扱いながらも、

観る人によっていろんな受け取り方ができるような深さがある。

例えば、二人で切磋琢磨しながら芸を磨いていく“バディもの”として観ることもできるし、

単なる友情を超えた “BL的な空気” を感じる人もいるかもしれない。

あるいは、親の視点で心を揺さぶられる人もいると思う。

つまり、この映画は「どの立場で観るか」によって、まるで違う感情の動き方をしてくるような、そんな作品でした。


それにしても、本気の演技って、観ている側にもビシビシ伝わってきます。

時間をかけて積み重ねてきた訓練、魂のこもった演技がスクリーンいっぱいに溢れてた。

一言で言うなら「すごい」

でもそれだけじゃない。

文化的な題材として「興味深い」し、

芸術作品として「美しい」

この三拍子がそろった、まさに“傑作”だと思う。


個人的に印象に残ったのは、カメラワークの秀逸さ。

客席から見た視点、演者の目線、二人の視線が交差するようなカット、

裏方さんの視点、さらには俯瞰的な映像まで。

視点の切り替えが本当にうまくて、長尺で歌舞伎のシーンが続いてもまったく飽きなかった。

むしろどんどん引き込まれていく感じ。

これは本当にすごい体験でした。

映画館で観る価値、大いにある作品です。

ぜひ、スクリーンでこの世界に没入してほしい。

そう思える映画でした。

もしかしたら今年のNo.1になるかも・・・

もう観たよ!という方は、美容室で感想を聞かせてくださいね。

HAYASE
渋谷区恵比寿南2-9-4 B1F